東京下町の町工場の集積地は、自然界における生態系と同じだと思います。例えば、小さな虫が絶滅すれば、それを食べている鳥たちもいなくなり、鳥を餌としていた猛禽類もいなくなります。自然界では、小さな虫たちがいなくなるだけでもバランスが大きく崩れ、全体に影響を及ぼします。
製造業も全く同じ構図です。小さな町工場が人手不足や後継者不足といった問題で廃業すると、ほかの町工場に負担がいく。そして、その負担の影響によってまた町工場が廃業してしまえば、ものを作ることができなくなります。だからこそ、私は一社だけが生き残ればいいとは考えておりません。横の連携を大切にし、地域全体で「製造業」を守っていかなければならないのです。製造業を、町工場を守っていくために、ご協力をお願いいたします。